リボンの騎士 ザ・ミュージカル
お昼の仕事をサボって、モーニング娘。のミュージカル『リボンの騎士』を観にいきました。普通に面白かったです。
今までやってきた、『あっちい地球を冷ますんだ』とか『江戸っ娘。忠臣蔵』とか『モーニングタウン』とか『LOVEセンチュリー』は、この公演のための練習だったんだな。と思えるくらい、かつてないクオリティだったと思う。お客にも、女の子や家族連れが多かったかな。
舞台をみて、
のの…、恐ろしい子……。（月影先生風に）
というのが、オイラが持った感想です。
なんていうか、そこにいるだけの存在感が圧倒的過ぎ。たとえ高橋サファイアが歌っていようが、藤本魔女ヘケートが歌っていようが、辻ちゃんにしか目がいきません！ 釘付けなんです！ その、主役を喰ってしまうほどの存在感に、辻ちゃんは舞台荒しと呼ばれることになるでしょうｗ
なんていう、辻ヲタの超主観の観劇後感は放置しておいて、少し客観的に見た感想を。以下、少々のネタバレのスパイスがかかっています。ネタバレしたくない人は読まないでください。
全体的な相関関係について。
まず、勢力図が分かり易すぎて、考えずに観るにはとてもいい。
正義：王、王子、姫などの王族
悪：大臣、その家臣、魔女
なんていうか、この安易でありきたりな相関関係が、お子様などに分かり易くていいんじゃないかな。大臣が悪なんて陳腐すぎていいｗ（←この場合褒めてますから
フランツ王子こと梨華ちゃんについて。
梨華ちゃんの歌が、思いのほか上手くてビビッた。全然普通に聴ける。劇中の歌よりも最後に歌った美勇伝の歌の方が、よっぽど下手だったのにはワラタｗ とにかく、いろいろな意味で梨華ちゃんは良かった。個人的には、なっちやあややは特に好きでないので、梨華ちゃんのフランツ王子が観れてよかった。
牢番ピエールこと辻ちゃんについて。
ピエールが、高橋サファイアを牢から脱出させるシーンがあるんですが、この時にサファイアを助ける動機が希薄すぎる。なぜ、自分の、そして自分の兄弟の命を危険にさらしてまで、サファイアを脱獄させたのか。全くもって分からない。原作読めば分かるのかな？ ここんところが全然納得できなかった。なんだけど、辻ちゃんがピエール役、つまり心優しい辻ちゃんが演じるので、ピエールも心優しい子。だから自分が危険になってもサファイアを助けたい。ってことで脳内完結したので問題なし。（←問題ないのかよｗｗｗ
魔女ヘケートことミキティについて。
えっと、サファイアから奪った女の魂をサファイアに返した理由が全くもって分かりません。好意的に解釈すれば、「サファイアの女の魂を奪っても、フランツ王子が自分のことを愛してくれないことが解かり、それなら魂を返してあげよう」という動機ということで、納得……できるかぁ！！！ ミキティが演じているんだぞ！ そんなに諦めがいいキャラな訳ないじゃないかｗｗｗｗ まあ、ミキティが演じていなくてもね。
フィナーレについて。
手塚治虫氏の自画像とイラストができてきました、すっごく大きいやつ。この演出には萎えた。マジ萎えた。たしかに手塚氏は、漫画家としては偉大だと思うし、尊敬するのは普通の感覚だろう。ましてやミュージカルの原作者なんだから。でもどう考えても手塚氏本人も、こんなところで偶像的に自分を使われるなんて、お墓の下で思ってもみないだろう。普通の感覚を持っている人間なら、こんな扱いされるのは嫌だろう。とにかく、オイラにはここだけが、心の底から納得できなかった部分かな。パンフの隅っこに「ありがとう」って載っけておけばそれで十分だと思うのだが…。
なんか、微妙そうなことばっかり書いたけど、本当に面白かったです。どのメンバーも想像以上に演技も歌もよかったです。８列目センターということを差し引いても十分楽しめる内容だと思う。本当に、過去のミュージカルは一体なんだったんだと言いたくなる。それくらい成長してるし、内容もよかった。まあ、『LOVEセンチュリー』なんかは、DVD観て涙ぐんだりしたんですけどね。
とにかく、エンターテインメントとしては高い完成度！
と讃えたいです。
１ＡＫＢ（2000円）くらいで観れるんだったら、何度でも観に行きたいなぁ。さすがに4.75ＡＫＢはもう払えないよｗ
そうそう、辻ちゃんの『恋ing』（だよね？）が最高でしたｗ フルで聴きたかったな。
ああ、観劇後にお土産として新宿コマ劇場の「娘。と美勇伝の名前が書かれた瓦せんべい」を買って、会社にもっていって、みんなに回したら、
こんな名前の入ったせんべい、嫌がらせかよ！
って、ほぼ全員に言われました…。
ﾋﾄﾞｽ…
